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仮面ライダージオウ 35,36話感想 キバ編は本当にキバだったのか

仮面ライダー

2019年5月12日放送の仮面ライダージオウ第35話「2008:ハツコイ、ウェイクアップ!」と2019年5月19日放送の仮面ライダージオウ第36話「2019:ハツコイ、ファイナリー!」について、見て思ったことをまとめます。

 

なお、これを書いている私ですが、平成仮面ライダーシリーズ中、仮面ライダーキバに心を奪われ、作品の中ではOP、スーツデザイン、出演者、ストーリー、すべてにおいて最高だと思っているゆえの感想になります。

 

 

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脚本井上敏樹のストーリーを仮面ライダージオウとして用いた場合

仮面ライダージオウは、常盤ソウゴが魔王になるために、過去のライダーの力を手に入れることが大前提となっています。

序盤からミライダー編までは、必ずレジェンド本人が出るということではなく、本編に出演した俳優さんがストーリーをカバーしていることがよくありました。

フォーゼは弦太郎ではなく、大杉忠太を演じたアンガールズ田中の出演。

弦太郎からライドウォッチを預かり、それをソウゴに託しています。

ストーリーは555とセットではあったものの、天ノ川学園も舞台に含まれることで、フォーゼの世界を感じ取ることができました。

ウィザード編では、晴人こそ出ないものの、仁藤が出演し、また彼自身相変わらずの野宿生活を送っていて、これもどことなくウィザードの雰囲気を残したままになっています。

ウィザード編も同様にライドウォッチを託されたパターン。

アナザーライダーが出ることで過去のライダーの存在がなくなるという設定ですが、確実に過去のライダーの世界に関してのつながりは多少なりとも感じられる作りになっていたと思います。

それまでは、主役のレジェンドキャストが出る場合には、そのまま出演することで、当時の世界観をそれだけで表現できてしまうところをレジェンドキャストではなく、サブライダーもしくは関係者が出演しても、過去ライダーの世界を消すことなく、そこにレジェンドがいるという雰囲気をにおわせていました。

そして、年開けにミライダーがストーリー上追加され、そのミライダー編が終わると、またレジェンド編へ。

レジェンド編からはブレイド、アギトと来て、響鬼編。

ここは好みが分かれているようですが、どのストーリーも過去作品で途切れていた未来の話をすべて回収し、仮面ライダーとしての物語を終わらせていました。

ブレイドでは剣崎も始も人間に戻ることで、ようやく自分たちの望ましい生活を取り戻せるのではという希望が。

アギトでは、過去にアギトとして戦いながらも、現代ではシェフの夢を実現させながら静かに生きることができたところでした。それがアナザーアギトの出現により、アギトが助っ人として引っ張り出されて活躍。

響鬼の場合、京介が最終話でも変身体として鬼になったことはわかっても、響鬼に認められる前のため、本当に響鬼を継承できたのか不明でした。それがジオウ編では結局響鬼として継承できなかったことが判明しますが、最後には響鬼として認められ、変身することができました。

これにより、ようやく京介が響鬼の継承者として存在するということになり、響鬼の話がまとまります。

ここでの路線は、平成ライダーの過去のストーリーの回収として見てしまうので、キバ編はどういう世界観を描くのか気になっていたのですが、視聴してみると、全くそういう感触がありませんでした。

ニュースや予告等の情報では、キバ編が同じキバ本編を担当した井上敏樹だということもあって、放送前から大騒ぎになっていましたが、いざ蓋を開けてみると、キバってなんだったっけ?というくらいキバの世界とは程遠い気がします。

確かに井上敏樹脚本ということで、昼ドライダーとまで言われたほどのキバ本編は、恋愛憎劇、親子の王位継承にまつわる骨肉の争いなど、心を揺さぶられるほどの場面がたくさん差し込まれています。

井上敏樹の場合、脚本の中にそういった心に潜む欲や食事シーンの展開の多さなどが指摘されるのですが、ジオウキバ編では、評判通りその期待を裏切ってはいないと思います。

ただし、キバ本編の世界観としてどうだったのかと考えると、あれはキバの世界ではなく、井上敏樹が描く全く別の物語でしかないと思いました。

もちろん、人間の心の欲や闇、それにまつわるエピソードはまさにキバ本編でも展開されていたようなどろどろしたものや、策略など様々にあったと思います。

ですが、それがキバ本編とのつながりを持ち、ライドウォッチを受け取ることにつながっているかというと、あまりそう感じませんでした。

 

 

 

仮面ライダーキバのオマージュはあったが、それ以上ではない

キバ本編を見ていると、よくそんなことまで覚えていますねっていうところに遭遇します。

それが今回、ジオウ編で展開された北島裕子が足で車を止めるシーン。

キバ本編では、名護さんがこのシーンをやっているので、キバ編でも同じことをやったら、ファンは「再現したか!」と思いますよね。

また、北島裕子が自分を不幸にした男達に対して、「有罪!」と言い放つのは、ファンガイア族の掟を破ったときに下されるクイーンからの判決を思い出させてくれます。

でも、本編シーンで強いオマージュはそれだけだったように思います。

むしろ仮面ライダーですらない作品をキバ編に入れてきました。

 


釈由美子が演じたスカイハイでのセリフ。

これをウォズが北島裕子に向かって言いますが、仮面ライダーでもなければ、キバ本編ですらありません。

スカイハイを知らなくても、今まで過去のライダーのオマージュをしていることを考えると、重要場面でのセリフは何かの意味があることくらいは感じます。

しかし、スカイハイのセリフは仮面ライダーには全く関係がないので、それを含んでもはたしてそのセリフに何を込めたかったのかということになります。

 

 

釈由美子と杉田智和の使い方

スペシャルゲストとしてアナザーキバ、北島裕子に釈由美子、いきなり宇宙から飛来した仮面ライダーギンガに杉田智和ですが、この二人の役所には疑問が生じます。

 

35,36話ともに、ほぼマンホールとともにあった北島裕子。

道具の使い方として細部にこだわったなとは思いますが、キバ編の話としてマンホールが意味するところは、なんだったのかと。

キバ本編にはマンホールネタはありません。

武器、ガードとして使うにしても、キバ本編でマンホールの実績はなかったはずです。

釈由美子がシュールに演じるための小道具としてあってもいいですが、逆にマンホールしか目立たないという結果に。

過去、オーズでは比奈ちゃんが怪力キャラでネタになっていましたが、北島裕子の場合、怪力キャラというよりもマンホールとニコイチみたいな状態でしか見れないんですよね。

あえてキバっぽいとすれば、教会での結婚式シーン。

1話目も教会から始まり、最終回でも教会で終わるので、キバと教会は切っても切れない縁にあります。

そのため、教会のシーンを出すのはキバと深いかかわりはあると思いますが、結局ここでも北島裕子とマンホールに目が行きます。

もう一人のスペシャルゲスト杉田智和さん。

仮面ライダーギンガの声としての出演でキバ編に出ていますが、もともとは仮面ライダーキバでキバのベルトになるキバットバット3世を演じていました。

同じ声の人が出てくると期待してしまいますが、実際のオンエアで聞いた声はキバットバット3世ではなく全く別の声。

声優ですから、様々な声を分けて使うのでしょうが、杉田さんが発した声はキバットバット3世の声ではありませんでした。

こうなると全くの別人。

同じ銀つながりで仮面ライダーギンガにさせられただけなのではとしか思えないパターンです。

ウルトラマンもギンガだったようですし、銀魂でも坂田銀時を演じられていたようで、全部銀。

ここまで来ると、キバの世界なんて完全に上澄みどころか、世界すらないように思えてきます。

もちろん、ギンガが発するセリフには「キバって」とかあったようなのですが、すでにキバの世界観が壊れて見ている状態で細かいネタを入れてくれても、全く意識に届きませんでした。

 

 

高橋ユウは役名すらないカメオ出演

事前に出演情報として、松田賢二さんと高橋ユウさんが出られることは判明していました。

 

ただし、高橋ユウさんはカメオ出演。

カメオ出演(カメオしゅつえん、cameo appearance / cameo role)は、俳優や歌手、監督、漫画や小説などの原作者、時には政治家やスポーツ選手などがゲストとしてほんの短い時間、映画やドラマ、アニメ、舞台に出演すること
wikipedia

高橋ユウが出ると聞いただけで、何かあるかもと勘違いしやすいのですが、カメオ出演です。

放送されるまで、このことを抜かしていましたが、いざ出てみると、36話の最後にしか出てきません。

出演者の中に名前はあるのですが、役名が「??」となっていて、もはや誰かは不明。

最終的には、ソウゴの初恋の人かもしれないと北島裕子なき後に思わせてしまうだけの存在です。

ここで思いました。

「高橋ユウをそんな使い方していいの?」って。

高橋ユウはキバ本編では過去編のヒロイン麻生ゆりとして主人公の父親である紅音也と深い関係のある役柄。

後述する松田賢二さんともストーリー上に重要な人物であり、麻生ゆりの存在は欠かせません。

ですが、高橋ユウだけを最後のシーン、それもソウゴが初恋の人と思い込んでいた北島裕子をなくした後に、ソウゴが好きだった人として覚えていたあごを引き寄せるだけの動作で、またしてもソウゴに勘違いかもしれない状況を作る役でした。

高橋ユウがこれだけでソウゴの初恋の人セーラさんかどうかは、??として割り当てられただけなので、実際は判断できません。

また、高橋ユウが本当にソウゴの初恋の人だったとしても、ここで出ている高橋ユウは麻生ゆりではない全く関係ない存在です。

この部分でもキバ本編を感じることがありませんでした。

 

 

重要な役の松田賢二さんが意味不明

キバ本編のゲストとして、松田賢二さん、高橋ユウさん、杉田智和さんがいますが、最も期待が大きいのが松田賢二が演じる次狼です。

 

キバ編で北島裕子とどういう関係なのか、アナザーキバが連れているアームズモンスターも本当にキバ本編にいたモンスターなのか疑問でしたが、36話でようやく次狼自身が北島裕子とともに動いていたことがわかりました。

それを見るまでは、アナザーキバがアームズ達を勝手に生み出したのかと思っていたくらいです。

次狼は、キバ本編では過去編で紅音也と麻生ゆりをめぐってバッチバチの戦いをしていたこと、後に音也の息子を助けることを約束し、現代編ではキバの守護をする役なので、キバとはかかわりの深い人物です。

恐らくキバのライドウォッチを託すのであれば、次狼が最も可能性が高いだろうと予測もできますし、実際にライドウォッチを渡しています。

コーヒーが好きで、キバ本編でも集まっていた喫茶店でコーヒーを飲むシーン。香りを嗅ぐシーンなど、当時のキバ本編を感じさせるところはたくさんあったと思います。

しかし、やはり理解できないのが、次狼が北島裕子を守れと言われていたこと、ライドウォッチを託されていたこと、この2つがはっきりせずしっくりきません。

誰が北島裕子を守れといい、ライドウォッチを次狼に託したのか。

キバの主役である紅渡は次狼と直接接点を持つ関係には、ほとんどありません。

次狼は渡がキバに変身したあとに強化アイテムとして武器になって出てくることが多いので、人間体もしくは変身体として接点を持つ場面が少ないです。全くではありませんが、コミュニケーションを普段から取ってない分、なぜ北島裕子を守るのかライドウォッチを託したのかの理由が付きません。

また、過去編に出てくる紅音也がそれを頼むのかというと、そもそも紅音也自身人間であり、キバには変身しないのでキバの力を持つライドウォッチをどうやって入手できるのか不明です。

結局父親である紅音也と息子の紅渡の影を一切感じることなく、なぜか次狼がライドウォッチを持っており、それをソウゴに渡すだけの役だったのかと思えてしまいます。

もしもキバ編として扱うのであれば、レジェンドはいなくてもライダーとしての影を感じるような構成だったら、こうはなっていなかったのかもしれません。

 

ジオウのその他のライダーの場合、レジェンドがいるかレジェンドがいなくてもレジェンドの影は感じる手法で展開されていたため、キバ編に至っては、レジェンドがいない、レジェンドの影も感じない、脚本家の指向だけは変わらなかった作品だと思います。

 

 

仮面ライダーキバのスーツ出演もアーマータイムもない

過去の仮面ライダーの力を継承するのにはそのライダーの力を持つライドウォッチが必要でした。

ライドウォッチを使うことで、ジオウはアーマード状態となりそのライダーのデザインをジオウに乗せることになります。

他のレジェンドライダーは、だいたいがアーマータイムにより元のライダーのデザインをジオウに乗せていました。

また、アナザーライダーが出現することで、過去のライダーの力が消滅するために、そのライダーの消滅シーンが描かれます。

これにより、過去のライダーのスーツも出演していました。

ミライダー編以降は、アーマータイムなしになりましたが、過去のライダーが実際に変身するため、そのライダーのスーツは登場します。

しかし、キバ編では次狼からライドウォッチを預かっておきながら、アナザーキバ北島裕子がソウゴの初恋の人だからと、ソウゴ自身がキバライドウォッチを使うことを躊躇します。

そこで誰がアナザーキバを倒すのかということになりますが、35話に登場した仮面ライダーギンガの力をウォズが使うことにより、アナザーキバを倒すことができました。

さらにここで疑問が湧きます。

もともとアナザーライダーの力を持っていても継承したライダーの力を使うことでアナザーライダーのライドウォッチが壊れるだけなので、アナザーライダーに変身していた人間は元の状態に戻るだけです。

それがわかっているのに、なぜソウゴは躊躇し力を使わないまま終わったのか。

ここでアーマータイムとならなかったため、ジオウがキバの装飾をつけることなく終わりました。

もともとキバのスーツも出ていませんでしたが、アーマー状態でジオウの顔に「キバ」と描かれたマスクすらなかったわけです。

初恋の人である北島裕子がアナザーキバとなったとしても、元に戻すのであれば心置きなく力を使えたはずなのに。

前に放送されていた響鬼編では、響鬼ライドウォッチを京介が使うことで、京介が響鬼の力を継承しアナザーヒビキを倒していました。

ジウオのアーマータイムはなくても、響鬼のスーツは出てきたわけです。

そうなると、キバ本体のスーツもなければアーマータイムでジオウが変身することもないというキバ編は本当にキバの世界だったのかとここでも思いました。

 

紅正夫ならライドウォッチを渡す役を果たせたか

紅正夫とはキバ本編の最終話で出てくる、紅渡の息子で、キバの力の継承者です。

紅正夫を演じるのは、武田航平。

父:紅音也(武田航平)

息子:紅渡(瀬戸康史)

渡の息子:紅正夫(武田航平)

という役になっていて、紅音也が女好きのバイオリニストに対し、孫の正夫はレゲエっぽいいでたちで頭もちょっと弱そうな上に田舎者っぽい雰囲気で、いかにもダサい風体で登場します。

最終話の本当に最後にしか登場しませんが、正夫の場合、ファンガイアの王として継承した渡の息子であり、正当な継承者のためキバの力を保有しています。

ジオウがタイムスリップ要素を含んだストーリーだとすると、正夫が未来から飛んできて、あるいはソウゴ達が未来に飛んで正夫からライドウォッチを引き継ぐ設定も可能だったと考えられます。

しかし、キバ編では正夫の出演はありませんでした。

武田航平は、仮面ライダービルドで猿渡一海を演じ、ジオウ本編には出演しませんでしたが、冬に公開された仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVERに仮面ライダーグリスとして出演していたため、ジオウの中では仮面ライダーグリスになります。

恐らくどの回も同じですが、過去に演じた役者さんが別のライダー作品に出ていることがあるので、あるライダーの回で出演した場合、別のライダー作品の回に出ていません。

恐らくこれと同じでジオウ本編には出てないけれど、映画出演でジオウの世界にいるために、他のライダー作品では出られなかったという可能性があります。

 

 

 

 

仮面ライダージオウにおけるキバ編とはなんだったのか

出演できる俳優や役柄の関係上、その中でライドウォッチを渡せるとしても、現時点で松田賢二さん以外の適任はいなかったと思います。

前述しましたが、次狼本人がライドウォッチを預かった人物が不明であり、北島裕子を守れと言われた理由も不明で、結局持っていたから渡さないといけないだけの役としてしか使われていなかったように見えます。

キバ本編を担当した井上敏樹の脚本だから、キバの世界をにおわせたのかといえば、キーワードは同じだったかもしれないが、描かれたものがキバ本編とは全く違うものだったとしか言いようがありません。

また、他の過去のライダーの描かれ方と比べると、キバ編は本編のネタやオマージュはあったものの、最も本編の世界を消した異色の作品だったと思います。

正直な感想としては、キバのスーツもアーマーもない、キバらしさがない世界をキバにまつわる言葉で描いただけ。

もしくはまつわる言葉どころか、なんとなくキバが持っていた雰囲気をそのまま別の物語として描いたとも考えられます。

ライドウォッチを次狼が持っているのであれば、次狼が変身してもおかしくないですし、キバの力を継承できないというのであれば、誰でも装着可能な、そして実際に次狼も装着したことがあるイクサを出してもよかったのではと思います。

異例だと思うのは、そこなんですよね。

他のライダー回では、何かしら過去のスーツが出てきます。

しかし、今回過去のスーツで出てきたのはアームズモンスターというキバ本編にも出ていますが、怪人体のみでライダースーツは一つもありませんでした。

レジェンドキャストの出演はスケジュール上難しい。

本編の世界とは違う並行世界での物語で表現。

というのはもう制作の都合上仕方ないと思いますが、過去ライダーをモチーフにしたスーツないし過去ライダーのスーツがそのまま出演しなかったら、何を見させられたのか納得ができないままになっています。

 

 

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