定期的な健康診断で行われる胃の検査。
造影剤に使われるのがバリウムなので、ついバリウム検査と言ってしまいがちですが、バリウムを検査しているのではありませんよね。
検査しているのは胃などの消化管です。
バリウムは飲みにくい。
バリウムはおいしくない。
など、バリウムを使った検査に関してはあまりいい話がありません。
実際私も初めて飲んだときには、「何これ?!」でした。
しかし、健康診断では避けては通れません。
どうしても飲まないといけないの?となりますが、検査のためには飲む必要があります。
でも全部飲めないんですよね。
私も飲めませんでした。
そこで、胃の検査で使うバリウムは全部飲まなくてもなんとかなるというのをお話します。
本来なら規定量を飲む必要があると思いますが、私は専門家ではないので、検査するときに全部飲めなくてもなんとか検査を受けることができたという記録として読んでください。
バリウムを飲んで回転するのはしんどい
バリウムを飲む検査ですが、正式には「消化管造影検査」というものです。
食道、胃、十二指腸の胃部をX線検査(レントゲン撮影)します。
ここでバリウムを使うのは、X線を通さないから。この性質を利用して、胃などの消化管にバリウムを付着させて、中の様子を見ています。
バリウムを飲むときに使うのが、発泡剤です。
こちらは粉状。発泡剤は炭酸ガスになり、胃を膨らませることで内部を観察しやすくしています。
検査中には、検査技師の指示のもと台の上でゴロゴロと自分で回転しますが、あれはバリウムを胃に付着させるために行っています。
バリウムそのものは、胃壁についても剥がれてしまうので、検査中に必要部位に付着させるために、何度もゴロゴロさせられます。
思えば、検査台が斜めになったり横になったり、上下逆になることもあり、台につかまりながらゴロゴロするって相当体力いりますよね。
バリウムを飲まないとだめ?全部飲めないとどうなる?
バリウム飲むの好きな人って、恐らくほとんどいないと思います。
よく、
「飲む量が減りました」
「より飲みやすくしました」
「味がついています」
ってなっていても、そんな飲めませんよ。
紙コップに渡されたバリウムを飲むときには、すでに発泡剤を飲んでいてげっぷをこらえている状態です。
その状態で、多分200mlはあるのではないかと思われるバリウムを早く飲めっていうのは結構酷なこと。
以前、全部飲まないといけないと思って必死で飲んでいたら、検査技師さんから、窓の向こうのマイク越しに
「ゆっくり飲んでいると検査できないので、早く飲んでください」って脅されたことがありました。
早く飲めって言われても無理なんですよ。
だって、飲みにくいんだもの。
飲んでいるときに、気持ち悪くなりませんか?
白くてヨーグルト味だったとしても。
無理やり飲んで吐いてしまったら、検査できませんよね?
前日から食事はしていないので、吐けるものはバリウムくらいしかありませんけど。
胃の検査で飲むバリウムとは
バリウムは元素記号でBaと書きます。
バリウムそのものは、銀白色の柔らかい金属。
金属ですよ?
金属って飲めます?
検査で使用するバリウムは、硫酸バリウムと水を混ぜたものなのですが、硫酸バリウムは別の用途にペンキの原料となるようです。
食べ物でも飲み物でもないものを体に無理やり入れているので、体が自然と拒否するのは当然のこと。
バリウムを全部飲まなくても検査はできる
ある病院で健康診断を受けたときのことです。
この時の検査技師さんがベテランな感じでした。
お話はうまいし、会話もしやすい雰囲気。
他の病院でも同様かと思いますが、受診したときの検査方法はバリウムをいきなり全部飲むのではありませんでした。
まずはバリウムを2口ほど飲む。
飲み終わったら、また2口ほど飲む。
それが終わったら、次に全部のバリウムを飲む。
という順番で行われました。
すでに検査技師さんは扉の向こう側なので直接会話できるような感じではありません。
2口飲むというのは、上限がわかるので私も指示通りがんばりました。
これを2回やるのも問題ありません。
しかしそこから最後まで全部飲んでくださいとなると急がないといけないという気持ちがあるのに、飲むのが進みません。
ですが、のんびり飲んでいると検査に響くようで、ある程度まで飲んだときに「もう飲めないんですが」と言ってしまいました。
その時の検査技師さんの反応は、「そしたら、コップ置いてください」という指示に。
そこから台の上でゴロゴロしますが、飲まなくていい!という気持ちのほうが解放感が大きかったです。
検査終了後にもその時の検査技師さんとお話したのですが、飲んだバリウムはあっという間に腸に行ってしまうので、のんびりしていると時間との戦いになるため、なるべく早く飲めればそれに越したことはないが、無理なら仕方ないですねという雰囲気でした。
その話からくみ取れたのは、全部無理やり飲めないっていうときにはある程度まで飲んだら、早めに検査体勢に入ったほうがよさそうだったということ。
その経験から、飲めたら飲むけど無理ならやめておこうという考えになりました。
考え方を変えた後からの検査ではバリウムを無理して飲まないことにした
恐らく規定量が必要だと考えている専門家の方からしたら、けしからんと思われる考え方でしょう。
でも、どうやっても飲めないんですよ。
水に混ざった金属は。
よくバリウムを飲むコツとして、一気に飲み干す方法があるようですが、目の前に飲めないと暗示をかけられているものを飲もうとしても飲めないんですね。
努力はしますが、無理はしません。
そして、それ以降の検査では検査技師さんから、「全部飲んでください」と言われて必死に飲んでも飲みきれないので、なるべく可能な限り飲みます。
でも、全部飲めないので黙ってそのままコップを検査台の横のホルダーに置きます。
ここが重要です。
ホルダーに置いたら飲みましたっていうことになるので、そこから検査が始まります。
黙ってホルダーにカップを置いて、その後は待ちましょう。
それ以前にコップ半分くらいは飲んでいるので、ゴロゴロと回転する回数は増えるかもしれませんが、全部飲むのに時間がかかるとか気持ち悪くなるよりは自分の気持ちが安定します。
規定量飲まないことについての問題
検査のときにコップで渡されるバリウム。
必要量が入っていると思います。
でも、全部飲まないと検査上に問題が出るかもしれません。
こちらのPDFにもあるのですが、バリウムの量が少ないと胃壁にバリウムがしっかり付着しないとあります。
それを念頭に置いたうえで、検査を受ける必要がありそうですね。
胃カメラで検査する方法もある
バリウムがだめなら、胃カメラという方法で胃の検査を受けることができます。
ただし、こちらは健康診断の中では別途費用を負担することも考えられます。
もちろん、自費でもいいという場合には選択できるので抵抗ない場合には、胃カメラでもいいかもしれません。
ただし、バリウムと同様に食べ物でもないものを飲み込むことと、病院によっては麻酔を使うところもあるようなので、自分の体とも相談です。
まとめ
毎年受診しなくてはいけない健康診断ですが、バリウムは飲めなかったら無理に飲むのはやめることにしました。
また、費用面や精神的な不安もあるので、胃カメラの選択もしないことに。
実際どれが正解かはわかりませんが、健康診断を受けるのにストレスを溜めるほうがいやなので、このやり方をすすめようと思っています。
コメント